吐きたいほど愛してる 新堂冬樹著

mixiで非常に気持ち悪いと評価されてたので購入。

部屋主の独断ランク:A

独断ホラーランク:A

あらすじらしきもの

愛―それは気高く美しきもの。

そして、この世で最も恐ろしいもの。

毒島半蔵の歪んだ妄想が、この世を地獄に塗り替える。

うつろな心を抱える吉美が、浮気を続ける亭主に凶気をぶつける。

傷を負い言葉を失った薄幸の美少女・まゆか。

実の娘に虐待され続けている寝たきり老人・英吉。

暴風のような愛情が人々を壊してゆく!

読書感想

いや~よかったです。

期待通りのキモグロさ、さすが新堂さん。

素敵でした。

●半蔵の黒子

初っ端かな気分の悪くなる描写。

ここまでの汚いグロさを書いてくれるのは新堂さんくらい。

半蔵の気持ち悪いキャラといいお見事です。

まさに純愛です(笑)

●お鈴が来る

ミステリ仕立て。

ベタといえばベタだけど途中のキモ描写がさすが。

奥さんがゴキブリを生で食しながら追いかけてくるところは色んな意味でゾッとしましたね。

怖かったっす。

●まゆかの恋慕

これは普通。

むしろ綺麗な話。

ただ途中の描写が少し残酷ということだけ。

●英吉の部屋

いい意味で期待を裏切られました。

老人がどう虐待されるかと考えてました。

内容はエログロキモグロ。

ラストも含めてよかったです。

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溝鼠 新堂冬樹著

あえてクリスマスにこれを。

溝鼠 (徳間文庫) Book 溝鼠 (徳間文庫)

著者:新堂 冬樹
販売元:徳間書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

部屋主の独断ランク:D

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

復讐代行屋・幸福企画は人の幸せを破壊することだけが生きがいの男たちが集まっている。

餌を手に入れるためなら、軽蔑されることなど屁でもない誰よりも金を愛する小ずるく卑しい嫌われ者。

溝鼠と呼ばれる鷹場英一・・・

感想

微妙でした。

登場人物がことごとくゲスくて変態というのは楽しめるのですが、展開がはちゃめちゃすぎる上に、ラストの「なんだそりゃ」感は呆然とするレベルでした。

続編「毒蟲VS溝鼠」の時の感想にも書いたけれど、溝鼠のズル賢さや卑劣さがまったく表現されていないも致命的です。

馬鹿しか登場しない頭脳戦の面白くないことといったらそれはもう。

やはりただゲスくて変態的というだけではダメですね。

期待していた拷問や嫌がらせの描写も、毒蟲~の方がエグかったように思いますし。

その上、やたら長いという罠も(まぁ内容がないのでさくさく読めはしますが)。

先に続編を読んでたゆえ、どういう結末になるかが、かなり予想できたのも痛かったです。

そういうわけで、両作を楽しみたい方はまずはこちらから読むことをオススメします。

部屋主的には毒蟲~の方が面白かったですが。

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毒蟲VS溝鼠

帯に書いてあった「完全自殺マニュアル」「バトル・ロワイアル」を超える「有害図書NO.1はこの本だ!」という言葉に惹かれて手にとりました。この著者の名前はよく見るので1度読んでみたいと思ってたのと、最初のページに、この小説の主人公を生み出したゆえに「私は様々な被害を被った」という言葉も良く、数十ページの立ち読み後購入を決定しました。

毒蟲vs.溝鼠 Book 毒蟲vs.溝鼠

著者:新堂 冬樹
販売元:徳間書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

部屋主の独断ランク:B

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

「青い鳥企画」という復讐代行業を営み、極度のサディストで、誰よりも金に汚く、そして自分が生き残るためにはどんな卑怯な手段を使う「溝鼠」と呼ばれる「鷹場」が本編の主人公です。彼の周りには、マルキ・ド・サドをこよなく愛する男「国光」、元外科医で人を切り刻むのが趣味の男「教授」、人を殴らないと禁断症状の出る男「タイソン」、醜女揃いのSMクラブのNO.1だった女「富子」がいて、彼の仕事のサポートをしています。そんな彼らは同業者からも恐れられている存在です。

「スペシャルサポート」という別れさせ屋を営み、タランチュラ、サソリ、ムカデなどを操る、真夏でも黒尽くめで、情の欠片もない大男「大黒」は、「毒蟲」と呼ばれ、同業者からも恐れられる存在です。彼の部下には、故意にデッドボールを投げるのが趣味だった元高校球児だった男「球児」、どんな老婆でも犯せるステゴロの帝王と呼ばれる男「大五郎」、小卒でコンプレックスの塊のような男「鉄吉」がいます。

そんな大黒ですが、かつては非常に誠実で心の優しい男だったのです。しかし、婚約者の「志保」に別れを告げられ以降、彼は人間不信に陥り荒みきっていきます。納得できない大黒は探偵を雇い自分が捨てられた理由を調べさせるのです。すると、大黒の前に志保とつきあっていた男「松田」が別れさせ屋を雇い彼らの中を裂いたという事実が発覚するのです。

それを聞いた大黒は志保を取り返すために彼女のいるアパートへ行きドアを叩き続けるのです。志保を取り戻したい一心で・・・ただ、残念なことは志保を奪った別れさせ屋「木内」は鷹場の別名だったことです。大黒は後ろから複数の人間に突然襲われ、監禁・拷問を受け、二度と志保には近づかないよう約束をさせられます。けれど普通の人間ならこれで諦めるのですが彼はさらに復讐心を燃やしました。

まずは志保と松田への復讐を果たします。そして、以前の自分のように幸せそうな恋人同士を襲い強引に別れさせることに快感を見出し、そういうカップルを見つけては徹底的に嬲りはじめるのです。そんな彼が、別れさせ屋という職業と出会うのはもはや運命だったのしょう。そこでメキメキと頭角を現した大黒は、同時に熱帯魚店を営んでいたころのツテを使い、様々な毒蟲を仕入れ、鷹場へ復讐の道具として飼育していきます。

そして数ヶ月後、以前とは比べものにならない程の極悪人となった大黒は、鷹場の事務所をつきとめ復讐のための聞き込みをはじめるのですが、掴んだのは鷹場がヤクザとの抗争で死んだという情報だったのです。驚愕とともに落胆する大黒ですが、それを晴らすかのごとく仕事に没頭します。そして数年・・・彼は「毒蟲」と呼ばれ同業者も近寄らない人間になっていました。

そんな中、大黒に仕事を依頼した男「豊島」が何者かに襲われるのです。大黒がボロボロにした男「佐伯」がその依頼主をつきとめ復讐代行者に頼んだのでした。これは大黒に対する侮辱です。すぐさま大黒は佐伯を探し出し拷問し、その復讐代行業者「青い鳥企画」の名前を聞き出した後に殺してしまいます。そして、青い鳥企画を徹底的に調べた大黒は、鷹場生きていることを知るのです。

時同じくし、佐伯の死亡ニュースを聞いた鷹場は、自分が虚仮にされたと感じ、自分が外国に逃亡していた期間にのし上がった毒蟲を退治しようとするのです。大黒がかつて自分が拷問した相手だとは知らずに。このようにして地上最低のモンスター、「毒蟲」と「溝鼠」の闘いの火蓋が切って落とされるのです。

部屋主の感想

どうやら「溝鼠」という前作があるらしいですね。それを読んでいればもっと面白かったのかとも思いますが単品でもなかなかに楽しめます。最後までどちらが勝つかがわからない展開は見事といっていいかと思います。だだ、ラストは予想していた結末の中でも、こうだったら嫌だなというものの一つで、かなりあっけなかったのが不満です。

かなり嫌らしい男という鷹場ですが、その変態的な性癖はさておき、用意周到さなどは部屋主には当たり前では?という感じです。とても卑怯極まりないというレベルではないと思います。暴力的で執拗で極度のサディストというところは確かにそうで、暴力的なシーンはかなりの嫌悪感を感じましたがね。

有害度という点では、「完全自殺マニュアル」と「バトル・ロワイアル」を超えていると部屋主は思いました。というか、「バトル~」はそんなに有害とは思わなかったのですがね(今の子どもの成長度を考えるとR指定は必要だけど)。変態的な性の描写のキショク悪さ、嫌悪感を感じるほどの暴力的な描写、むしろポルノ小説かとも思うシーンなどが多々ありますので、子どもに読ませたくないという点や影響を考えると、上記の2作品よりも確実にかなり上のレベルの有害図書ではあると思います

部屋主的にはもう少し毒蟲の扱う毒虫たちが活躍があった方がよかった気がします。せっかく抜群のキショク悪い設定に、かなり調べたであろう知識が、部屋主レベルの人間でも思いつくような拷問などにしか使われてないのでとても残念です。大黒に関してはその復讐方法はよいとして、「おいおい、それはないだろ、俺なら絶対に先にこうしておくぞ」と思うシーンが2回あります。物語の展開を考えるとそうしないと話が終わってしまうので仕方ないと言えば仕方ないのですがどうにも納得できません。

不満はさておき、鷹場も大黒も確かに超のつく変態極悪人ではありますが、それ相応の過去を背負っています。辛く哀しい過去があるから何をしていいとはいいませんが、2人とも捻じ曲がってしまうのも仕方ない面もあります。特に大黒と同じ立場におかれた場合、部屋主も同じ行動にでるかもしれません。もちろんどんな過去をもっていても彼ら2人のやってることの肯定はしませんよ。同じようなことがあってもまっすぐ生きてる人はいるはずですから。そういう意味では、彼ら2人を取り巻く人物たちの方が、彼らより極悪で変態的のように感じます。

なお、こういうことに免疫がない人は読まない方がいいと思います。拷問シーンや、単に暴力的なシーンで吐き気をもよおす可能性がありますがら。子どもも読まない方がいいと思います。とにかく教育的によくないの一言につきます

部屋主が気に入った文章

「粉砕された過去を呪い、廃墟となった未来を廃人同様の死んだ瞳で見つめるだけだ。そして廃人となった自分を自分として受け入れることが出来ず、もがき、苦しみ、足掻く。受け入れた瞬間に、絶望の底に叩き落とされ、廃人として生きていくことしかないことを悟る-死んだ瞳になるしか生きてゆけないことを悟る。○○は悟っている。自分はもはや、プライドを捨てていく生きていくしかないことを・・・誰よりもプライトが高いが故に、そうするしかないことを。自分もそうだった。志保に裏切られ、鷹場に虐げられた時点で、双眼から見える世界は光を失った-自ら消し去った光ある世界を瞳に映すには、あまりにも、惨めで憐れ過ぎる自分がいた。自分も○○も誇りという鎧を剥ぎ取られた瞬間に本当の姿をすてた。その姿が、正視するに耐えないということを誰よりも知っていたからだ」

極悪人となり情を捨てたはずの大黒が、とある人物と自分を重ねてしまう珍しい場面のテキストです。これになんとなく共感してしまうということは、部屋主は負け犬人生を送っているということでしょう。

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