ゆがんだ闇

面白そうなホラーを探してるときに、大好きな作家の一人である「瀬名秀明」氏の名前、そして日本を代表するホラー作家の面々が揃っていたので購入してみました。

ゆがんだ闇 (角川ホラー文庫) Book ゆがんだ闇 (角川ホラー文庫)

著者:小池 真理子,篠田 節子,鈴木 光司,瀬名 秀明,小林 泰三,坂東 真砂子
販売元:角川書店
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部屋主の独断ランク:C

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

「生きがい:小池真里子作」のあらすじ

飛行機事故で夫と息子を亡くして以来、ぬけがらのように過ごす「わたし」。老後のためにと夫が購入したアパートの管理人として過ごしていましたが、また一人また一人と住人は減っていきます。

最後に残った息子に似た大学生「ノボル」。彼が病気になったとき、わたしは親切に看病するのですが・・・

「ナイトダイビング:鈴木光司著」のあらすじ

結婚して数年、子どもが欲しいと思っている「高宏」と、子どもは欲しくないと思っている「奈緒」。

共通の趣味である「ダイビング」を数々とこなしてきた彼らが最後に残しておいた「ナイトダイビング」中、奈緒が行方不明になり・・・

「子羊:篠田節子著」のあらすじ

「神の子」として、争いばかりの汚い外界とは完全に隔離された施設で何不自由なく生活する少女「M24」。

彼女が特別な存在となる「儀式」の前日、以前に娯楽として楽しんだ外界の汚らしい「詩人」の奏でる素晴らしい「音楽」をもう一度聞いてみたいと彼女は望んだのですが・・・

「白い過去:坂東眞砂子著」のあらすじ

一流企業の勤める夫「陽治」のおかげで特に不自由のない生活を送っている「千春」。ある日彼女のパート先に、交通事故で植物状態になった恋人「仁志」から花束が送り届けられます。また留守番電話には、仁志とかつてかわした会話が録音されていたのです。

仁志の意識が戻ったのだと、彼の病院に問い合わせるのですが、彼は半年前にすでに亡くなっており・・・

「兆:小林泰三著」のあらすじ

クラス中で苛めていた「直美」が自殺をしました。直美を苛めていた中心メンバーの一人「欒花(らんか)」は彼女の自殺以降、「兆」と呼ばれる人外のものに変異した直美につきまとわれることに。

一方、なんとしてもスクープが欲しい貧乏フリーライターの「なえ子」は、この事件に目をつけて事件を追うのですが・・・

「Gene:瀬名秀明著」のあらすじ

分子生物学を博士後期課程で学んでいる「映子(はゆこ)」は、後輩である「河村」か「Gene」というゲームを借ります。

その妙にリアルなゲームは、氷の中から発見された「悪魔」の遺伝子を解析するという内容で・・・

部屋主の感想

「生きがい」の感想

うーん、かなり微妙です。

珍しく予想外の展開といえばそうなのですが、いきなりオチがきてすぐ終わってしまい(短すぎ)、その上、全く怖くないしで、「それで?」と思わず唸ってしまいました。

独断ランクはEくらいで妥当かと。

「ナイトダイビング」の感想

これまた微妙です。

夜の海で泳いだことのある人なら、あの特有の惹き込まれるような感覚を思い出して少し怖くなるかもです。

物語的にはこれまた「それでどうなの?」って感じですし。

ゆえに独断ランクはDくらいですかね。

「子羊」の感想

これまた微妙です。

展開などは予想通りでしたし全く怖くないしで。

設定等は嫌いじゃないんですけどね。

独断ランクはDくらいでしょうか。

「白い過去」の感想

ホラーではないですね。全く怖くないですし。

ただ、こういう話は嫌いではありません。

独断ランクはCくらいで。

「兆」の感想

まぁまぁですかね。ちゃんとホラーで、それなりに怖いですし。

「兆」との追いかけっこは楽しめました。こういう閉鎖された空間からの脱出シチュエーションは大好きです。

オチに関しては想定の範囲内で、イマイチな感じがしないでもないですが(というかあのわかりやすいミスリードをあそこまでひっぱった上、このオチかというのはありましたが)。

総合して独断ランクはCくらいでしょうか。

「Gene」の感想

部屋主の好きな作家の一人がこの「瀬名秀明」氏なわけですがやはり面白いです。というか好みなんでしょうね。こういう話が。

展開自体は読みどおりでしたが、悪魔の遺伝子解析の意味がソコにあったとはさすがの発想です。

独断ランクはBくらいでいきたいと思います。

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先日バイト先(ローソンはとは別)で、本の話をしているときに、この小説の話になりました。部屋主は以前からこの小説を読んでみたいと思ってたのですが、なんとなくタイミングを逃し続けていたので、その知人の「あまり面白くないよ」という評価を聞き、なぜか購入を決意してしまいました。

Cimg2003題:蟲

著者:坂東眞砂子

賞:第1回日本ホラー小説大賞佳作

部屋主の独断ランク:C

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

造園設計を営む「多田純一」は、富士川での仕事中に古い石の器を発見します。その器を記念に家に持ち帰った日から、電子機器が故障したり、純一の妻である「めぐみ」が奇妙な夢や頂上現象に悩まされ始めます。

死んだはずの祖母がTVに一瞬映り「ムシガキタ」と告げたり、毎夜幼い頃に祖母と行った虫送りの祭りの夢をみたり、じょじょに純一の人格が変わっていくのです・・・

純一の変化を感じ取っためぐみは浮気と考え、彼の尾行を開始します。けれど、愛人と会うと思われていた純一の行き先は「植物園」でした。そしてそこでめぐみが見たものは、純一の体から巨大な緑色の蟲が這い出るところだったのです。

自分の見たものを信じることのできないめぐみは、古い器が家にやってきたころから異変が起きたことに気づき、器について調査をはじめます。

器の表面に刻まれていた「常世蟲(とこよのむし)」について調べていためぐみは、「常世神」という土着信仰へと遡っていくことになるのです・・・

部屋主の感想

評価はけっこう微妙です。蟲の気持ち悪さと土着信仰を組み合わせたシナリオは部屋主的にはツボで、どういった展開になるか、随時色々と考えながら楽しく読めました。

ですが、妙にテンポが悪く(特に主人公のめぐみの勘の悪さがイラつきました)、それを随所に散りばめられている著者の女性観の発露がさらに悪化させているように感じ、それが残念でなりません。

さらに、クライマックスの展開が「もう勘弁してください」ってレベルのグダグダさなのも残念です。せっかく色々と張ってあった伏線をうまく回収できない気もかなりしますし、ホラー小説やホラー映画によくある、ゲンナリ感たっぷりなラストもかなり気にくいませんでしたね。

あと、怖いかどうかを問われると全く怖くはないです。純一から蟲が出てくるあたりの描写を、頭の中でリアルに想像すると少々気持ち悪いかなってくらいです。

ちなみに、「かまいたちの夜2」の隠しシナリオ「底蟲村編」は完全にこの物語のパクリかと思いました。

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