死にぞこないの青

知人が怖いから是非読んでみてとのことでしたので購入してみました。

Book 死にぞこないの青 (幻冬舎文庫)

著者:乙一
販売元:幻冬舎
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部屋主の独断ランク:E

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

人の言動に常に恐れている「マサオ」は、あまり誰からも注目されなくてすむ飼育係りになりたと思い、あながち嘘ともいえない些細な嘘をついてしまい、周囲から誤解されてしまいます。

誤解をとけないまま、クラスの人気者だった「羽田」先生にもマサオは嫌われてしまいます。以降、先生はことあるごとにマサオをバカにし、それによってクラスをまとめていきました。いつしかクラスメイトもマサオを苛め始め、彼は一人ぼっちになってしまいます。

そんなある日、マサオの前に、片目を接着剤のようなものでくっつけられ、口を紐で結ばれ、拘束具を着た、全身真っ青は子どもが現れ・・・

部屋主の感想

うーん、微妙です。短いので一気に読めてしまいますが、特に目立った特徴はないように思います。

怖いということで買ったのですが、何が怖いのかまったくわからなかったですし。まぁ、子どもの時に先生からこういう風に虐められたらと想像すると怖いですが。

とはいえ、その辺は部屋主と主人公マサオの人間性が全く違うので(他人が怖いというのはわかりますが。そういえば太宰の人間失格の主人公を少し思い出しました)、怖いというよりイライラしました。

他に書くことは・・・特にないです。

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失はれる物語

知人が貸してくれました。色んな話がつまった短編集なのでカテゴリわけは難しいのですが、一応ミステリにしておきます。感動系でもよかったかな?

失はれる物語 Book 失はれる物語

著者:乙一
販売元:角川書店
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部屋主の独断ランク:B

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

1章「Calling You」は、友達がいないため携帯電話を持つ必要がなく、それを寂しく思っている女子高生のリョウの物語です。いつしかリョウは携帯電話で夢想することが趣味になっていたのですが、その想像上の携帯にシンヤという1つ年上の男の子から電話がかかってくるのです・・・

2章「失はれる物語」は、交通事故により全身付随になり、体のほとんどの感覚がなくなった男性の物語です。唯一残ったのは右手の感覚と少しだけ動く指だけです。ピアニストの妻はその腕を鍵盤に見立てて、毎日その想いを腕に伝え続けるのですが・・・

3章「傷」は、暴力を振るう親のもとですごし、自らも暴力的な振る舞いにより、特殊学級へと入れられてしまった少年の物語です。ある日、そのクラスにアサトという転校生がやってきます。ひょんなことから友人になったアサトは他人の外傷を自分に移動させるという特殊な力を持っていて・・・

4章「手を振る泥棒の物語」は、自分のデザインした時計を売り出したい男性の物語です。彼はそのための資金を得るために、叔母の泊まっている旅館の金庫から泥棒することを決意します。外壁に穴を開け手を入れ、金庫内を探ります。けれど運悪く、同時に中にいた女性も金庫に手を入れていて、2人は壁を隔てて手を握りあうという奇妙な状況が生まれるのです・・・

5章「しあわせは子猫の形」は、孤独に死ぬことを切望する男子大学生の物語です。彼は大学進学にために遠くにある叔父の古い家に独りで住むことにしたのですが、その家ではかつて殺人事件があり、雪村という誰からも好かれたカメラが趣味の女性が殺されていたのです。その家に住み始めた彼の前に一匹の子猫が現れるとともに、雪村の霊と思しき存在を姿をあらわしはじめ、2人と一匹の奇妙な同居生活がはじまるのです・・・

6章「僕の賢いパンツくん」は、友達の少ない小学生と、彼のはく、しゃべる白いブリーフの友情物語です。とても仲のよかった2人(?)ですが、ある日、彼のは母親がブリーフを捨ててしまい・・・

7章「マリアの指」は、飛び込み自殺した姉の同級生「鳴海マリア」の指を手に入れた高校生・恭平が、その死に疑問を持ち独自に調査をはじめる物語です。神々しいまでの美貌を持つマリアの心の闇と犯人は・・・

8章「ウソカノ」は、アニメを見るから帰宅すると言えず、彼女と会うとウソをついたことによって、幻想の彼女との生活を余儀なくされた男子高校生の物語です。ある日、そのウソがクラスメイトの池田君にバレてしまい・・・

部屋主の感想

1章、どこかで見たり聞いたことある話に、現代の必須アイテム携帯と、乙一得意の根暗な主人公(まだ3冊目なのであれですが)を使ってあるあたりがニクイです。でもまぁ独断ランクはCってとこですね。

2章は、表題作ってことで期待していたのですが、何が言いたかったのか、部屋主にはサッパリでした。面白くもないし。ということで独断ランクはEということで。

3章は、これまたどこかで見たり聞いたりしたことある話に乙一得意の影のある主人公が・・・以下、1章の感想と同文です。

4章は、面白いです。ライトノベルというものを部屋主はあまり読んだことがないのですが、こういうテイストなんですかね?ヒネリは足りないものの、状況設定がかなり笑えました。独断ランクはBです。

5章は、とてもいい短編だと思いました。色々とダークな内容や結末も考えていたのですが、見事に裏切られました。というわけで読後の清涼感はたまらないです。独断ランクはAですね。

6章は、4Pの短編ですが、部屋主のツボを直撃でした。まずこのしゃべるブリーフ「パンツ君」がとても男前ですし、それに応える少年もまた男前です。設定も笑えますし、4Pなのにこの濃ゆさは、ほんとたまらないです。是非ともここだけでも立ち読みしてください。独断ランクはですね。

7章は、なかなかによかったですね。ミスリードさせる演出もしっかりやってありますし(もちろん部屋主はミスリードされませんでしたよ←これが言いたかったらしい)、犯人を追う主人公視点で描かれた文章も部屋主個人としてはよかったです。独断ランクはBということで。

8章もけっこう面白いです。ヲタ的な内容だと思いますが、ヲタ的嗜好も持ってる部屋主にはニヤニヤしながら読めました。その上で読後の清涼感がとてもいい感じです。独断ランクはBですね。

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GOTH 僕の章

知人に借りた4冊の本のラストです。小説だと1日1冊読んで記事を書いても余裕なことを発見です。

GOTH 僕の章 Book GOTH 僕の章

著者:乙一
販売元:角川書店
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部屋主の独断ランク:A

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

人間を暗黒面を覗くのが趣味の「僕」と「森野」と、どこか奇妙な犯罪者たちの奏でる物語が複数集まった短編集です。

1章「リストカット事件」は、僕と森野の出会いの物語です。人や動物を襲い、手首だけを切り取って持ち去るという事件が多発している中、僕はひょんなことからその事件の犯人とおもわしき人物を知ってしまいます。もちろん僕はその犯人の観察をはじめ・・・

2章「土」では、良心の呵責に苛まれながらも、人を棺桶に入れて土に埋めてしまう男・佐伯の回想から物語がはじまります。そして、佐伯がたまたま襲ってしまった少女の持っていた手帳には森野という名前があるのです。土に埋められても気丈な態度をとる少女と、佐伯に迫る僕・・・

3章「声」は、姉を惨殺された少女・夏海に、「姉を殺したのは僕です」、と名乗り、姉の最後の言葉を録音したテープを聞かせるといった理由で接近する「僕」・・・人間の持つ闇に惹かれ、ついに一線を超えてしまった僕と夏海の運命は・・・

部屋主の感想

相変わらず洒落た展開を見せる良作ミステリーです。部屋主は「夜の章」よりも「僕の章」の方が好きですね。

1章、話の展開も、僕の行動も予想通りでした。とはいえ、なぜ僕はその行動をとったのかという動機であるラストのオチまで読めませんでした。部屋主は少し単純に考えていました。読んでみればその理由ならと納得させられます。さすがです。

2章、これはまぁなんというか推理通り、展開も普通、オチも普通、部屋主はあまり好みではありませんね。

3章、これは大好きですね。姉との確執に悩んでいた夏海の、姉を想っての行動、ついに一線を超えてしまった僕の行動動機、伏線の張り方、意外な展開、さすがラストに持ってくるだけあって素敵なお話でした。

特に、あの伏線はどこでどう活きてくるのかといった風に、それに気づいていて違和感を感じていても、直前までその理由をわからせない読ませ方も見事です。

展開の妙味、僕の人間的魅力、この小説の主人公・僕の新しい物語を読んでみたいと部屋主は思いました。

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GOTH 夜の章

知人に借りた4冊の本の3冊目です。

GOTH 夜の章 Book GOTH 夜の章

著者:乙一
販売元:角川書店
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部屋主の独断ランク:B

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

殺人現場や何かしらの事件見て廻る、それらについて調べるのが趣味の高校生「僕」と、同じく人間の闇の部分を覗くのが趣味の全身黒尽くめで無口で無愛想な美人女子高生「森野夜」、そして、様々な理由で人を殺す人間たちの織り成す物語が複数集まった短編集です。

1章「暗黒系」は、ある日、森野が行きつけの喫茶店で手帳を拾うところから物語がはじまります。その手帳には、世間を震撼させているバラバラ殺人についての詳細が書かれていました。しかもそこは、まだ見つかっていない被害者の情報も書かれており、僕と森野は、この手帳が本物かどうかを確かめに、手帳に書かれている死体遺棄現場を見物に行くのです。そして数日後、「たすけて」というメールを残して、森野は行方不明となるのです・・・

2章「犬」は、「私」が動物を虐殺している場面から物語ははじまります。「ユミ」が何のために私に小動物を殺させるかの理由がわかりませんが、私は悩みながらもユミの命令通りに動物を殺し続けます。決まった曜日に近所のペットが消えることに興味を持った僕は密かにその事件を調べはじめ・・・

3章「記憶」は、「私の心は暗黒なの」という森野についての僕の回想からはじまります。彼女から「夕」という自殺した双子の妹がいたいうことを聞いた僕は、その自殺現場を見学に森野の田舎を訪れます。自殺ごっごをして人を驚かせるのが趣味だったいう森野姉妹、自殺現場で僕が気づいた不審なところ、首に何かを巻きつけて絞殺死体の真似をすると眠れるという森野、これらの点を線として結ぶものとは・・・

部屋主の感想

「本格ミステリ大賞」を取ってるだけあって、それぞれ短い話ながらもなかなかに洒落た展開をみせます。さらに、部屋主も人の暗黒面に色々な意味で興味のある人間なので主人公である僕や森野にとても共感できましたし。

ということで1章、導入部ですしまずまずといった感じでしょうか。2章、伏線が読めたのでちょっとゲンナリです。でも嫌いじゃないです。3章、この中では1番ミステリといった感じでしょうか。でも、予想通りの展開でした。

ちなみ部屋主の推理力は、有名漫画「金田一少年の事件簿」のトリックをそこそこ悩んだ末に解けるレベルです。事件によってはたまに読みながら解けることもあります。その程度です。

探偵キャラではなく、殺人者にむしろ共感して、人を殺す場面が見たいからとかいう理由で犯人を追う僕のキャラが気に入りました。感情の起伏が少ないのですが、表面上は差し障りなく普通の人達とも関われるあたり、自分と何か通じるものもあると思います。

殺人の描写などは、個人的には有名有害図書「バトル・ロワイアル」などよりも繊細でリアル感があるので、人によっては気持ち悪いかもしれないですね。でも、「ライトノベル」に著者がこだわっているので、全体的に軽い感じがしているので、そういうのが嫌いな人でもなかなかに楽しめると思います。

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