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牛家 岩城裕明著

2014年ホラー小説大賞佳作。

ということで購入。

部屋主の独断ランク:D

独断ホラーランク:E

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

ゴミ屋敷にはなんでもあるんだよ。

ゴミ屋敷なんめんな―

特殊清掃員の俺は、ある一軒家の清掃をすることに。

期間は2日。

しかし、ごみで溢れる屋内では、いてはならないモノが出現したり、掃除したはずが一晩で元に戻っていたり。

しかも家は病んだ妻が、赤子のビニール人形を食卓に並べる。

これは夢か現実化―

読書感想

イマイチだった。

ゴミ屋敷の中の描写にいまいちリアリティがなかったり(部屋主も仕事でゴミ屋敷を掃除したころが何度かあるのでそう感じるのかも知れないが)、怖い描写がないというのもホラーとしては致命的。

逆にツネ君とのやりとりやその行動などは思わず笑みが漏れてしまうという感じで、ホラーよりも笑える方のライトノベルを書いた方が巧いじゃないかと思ってしまう。

最初の方のわくわく感はけっこうというかかなりあったのだが、物語がふくらむのかと思いきや特にふくらまず、色んなものの投げっぱなし感がすごくて、それが残念でならない。

特にラストはひどい。

色々となんじゃそれ。

不条理系のホラーに分類されると思うのだが、こういうのが無理な人はダメだと思う。

同時収録の瓶人の方が部屋主的には面白かった。

瓶人の設定が妙に笑える。

こっちもラストのそれはなんやねんなと思うものの(というか「なぜ」かな)、最悪そうしようと考えていたブラックな感じの主人公は好みだ。

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この闇と光 服部まゆみ著

表紙に惹かれて購入。

部屋主の独断ランク:C

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

森の奥に囚われた盲目の王女・レイアは、父王の愛と美しいドレスや花、物語に囲まれて育てられた…はずだった。

ある日その全てが奪われ、混乱の中で明らかになったのは恐るべき事実で・・・

読書感想

面白かった。

が、帯の、

「すべての世界が崩れゆく快感」

「見事な大どんでん返しでミステリファンを熱狂させた」

などの文言のおかげで楽しめなかったといえば楽しめなかった。

かなり早い段階で想定していた通りになったゆえ。

が、その文言がなければ買ってない可能性も大きい。

悩みどころだ。

あと、本編とはあまり関係ないが文学的素養みたいなものを試されている気もする。

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テラフォーマーズ スカベンジャーズ 藤原健市著

テラフォーマーズの小説版第2弾。

部屋主の独断ランク:B

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

アネックス1号が地球を発つ数か月前、火星行きクルーを志望しMO手術を受ける予定だった男が、U-NASAの施設が管理していたクローンテラフォーマーの卵鞘を盗み出し、逃走した。

その男を追い、MO手術の不完全適合者のトーヘイ・タチバナとエリザベス・ルーニーが、U-NASAの指示で操作を始める。

読書感想

面白かった。

第1弾の月の記憶の読み易く絵が浮かぶようだったが、スカベンジャーズはそれ以上だった。

舞台は今回も火星ではなく地球だが、時代が原作漫画とほぼ同じだから違和感なく読めるというのと(未来の舞台設定はまぁ・・・だが)、小吉やミッシェルさんといった登場人物たちが地味に登場しているのも嬉しいところ。

特に彼の登場は予想していたとはいえ、ああいう感じでの登場とは思ってなかったので楽しかった。

物語の展開としては特にひねりはないが、主人公コンビのベースであったりキャラクターであったりは非常に良い。

闘い方に関しても、力でのゴリ押しでなく頭をつかって頑張っているってのも良いところ。

また、今回マンガで新しく刊行されたアドルフさんのスピンオフマンガと微妙に絡んでたり、原作の本誌連載からして小説と原作がメディアミックスする可能性があると考えると非常に今後が楽しみ。

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くちびるに歌を 中田永一著

映画化ってことで読んでみた。

部屋主の独断ランク:B

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

長崎県五島列島のある中学に、産休に入る音楽教室の代理で「自称ニート」の美人ピアネスト柏木はやってきた。

ほどなく合唱部の顧問を受け持つことになるが、彼女に魅せられ、男子生徒の入部が殺到。

それまで女子部員しかいなかった合唱部は、練習にまじめに打ち込まない男子と女子の対立が激化する。

一方で柏木先生は、NHK全国学校音楽コンクールの課題曲「手紙 拝啓十五年後の君へ」にちなみ、十五年後の自分に向けて手紙を書くよう部員たちに宿題を課した。

そこには、だれにも言えない等身大の秘密が綴られていた。

読書感想

面白かった。

感動系かと思いきや(感動系であることにかわりないけど)、色々と伏線を貼ってる好みのタイプの物語だった。

「手紙 拝啓十五年後の君へ」は大好きな曲で作中でどういう風に使われるのなぁと楽しみにしていたが、手紙の使い方が実に巧いなぁと。

ミステリ系のように奇をてらっているわけではないが、手紙の使い方のおかげが次が気になりページをめくる手がとまらなくなる。

ラストに関してもここがクライマックスと思ったところの後にもう一つクライマックスがあるのがよかった。

あぁ、これが歌のいいところだなとも実感。

ちょっと泣きそうになった。

にしても、新垣結衣主演ということでピアノ教師柏木が主人公かと思いきやまったく違うことに少し驚いた。

あと短い物語の中に(作中経過時間も短かい)色々とエピソードを入れ過ぎて、ひとつひとつが軽くなりすぎてる感じも否めないかなと。

中学生とか高校生に戻って青春をやり直したくなる一作。

さて次の休みはカラオケに行こうっと。

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流星ワゴン 重松清著

ドラマ効果で本屋さんで山積みされていたので、とりあえずあらすじを読んでみて購入。過去をやり直す系のタイムスリップものは好きなので。

重松清さんの作品を読むのは10年ぶりくらいかもしれん。

なおドラマに関しては読了後に途中から見始めた。

演技が巧い人ばっかりで毎週楽しみながら見ている。

(子役の巧さにびっくりしている)

原作小説と流れは同じだが、設定が変わっていたりボリュームが増しているゆえ、今後の締めへの長れも楽しみだ。

部屋主の独断ランク:A

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

死んじゃってもいいかなあ、もう…

38歳・秋。

その夜、僕は5年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われた。

そして―自分と同い年の父親に出逢った。

時空を超えてワゴンがめぐる、人生の岐路になった場所への旅。

やり直しは叶えられるのか―

読書感想

面白かった。

父親とあまり仲が良くないや年齢などといった、この物語の登場人物たちと重なる条件が多かったのもそう感じた要素だと思う。

あと子供がいたり、さらに夫婦仲がよくなかったりすると共感要素が増すので、より泣けるかも知れない。

最初の方は煮え切らない主人公に苛々するが、チュウさんとのやりとりを経て微妙に変化が出てくる感じが良い。

チュウさんも無茶苦茶な性格でリアルにこれが父親だったら反吐が出るなぁとは思うものの、けっこう可愛いところも多くて憎めない。

というかけっこう好きになってしまうだろう。

特に「黒ひげ危機一髪」のくだりはオチも含めて妙に好きだ。

橋本さん親子に関しては、ベタといえばベタだけどあれでよかった思う。

「わしゃあ、こげな別れ方は好かん」

「好かん言うたら、好かんのじゃ」

ここでもチュウさんが可愛らしい。

で、主人公。

聞こえなかったけど、

「うまく言えないし、なんかキザな、恰好つけた言い方なんだけどさ・・・幸せになれよ」

のくだりは好き。

からの、

「それでも―僕は、ここから始めなければならない」

これ。

ここまでガマンしてたがここで泣いてしまった。

この物語の主人公のように特に大きく失敗してるわけではないが、なんか明日から頑張ろうと思える作品である。

あと、嫁だけはなんなんだと思う。

さすがにドラマでは設定自体が変わっているっぽいが。

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