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零 女の子だけがかかる呪い 大塚英志著

ホラー映画が公開、原案となっているホラーゲーム「零」が好き、原作が好きなマンガ「多重人格探偵サイコ」「魍魎戦記マダラ」「黒鷺死体宅配便」などの大塚英志さんということで購入。

部屋主の独断ランク:E

独断ホラーランク:E

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

美しいアヤ。

森鴎外訳の「ハムレット」の中の詩「オフィーリアの歌」を読む彼女に、誰もが恋をした。

そう、ミチも。

そんなアヤがある日、姿を消した。

女生徒たちは、消えた彼女に導かれるように、真夜中にアヤの写真にキスし、次々と消えてゆく。

ミチはアヤの幽霊から「私の呪いを解いて」というメッセージを受け取るが―

これは神隠しなのか、それともアヤがかけた呪いなのか。

女の子だけにかかる呪い、その正体とは。

読書感想

ひどかった…

ホラー映画の原作小説で面白いものなどあったためしがないゆえ期待してはいけないと思いつつも、大好きなホラーゲーム「零」と「大塚英志」氏のコラボということで、どこかで期待していたのかも知れない。

が、その期待分を差し引いても酷かったと思う。

まずホラーゲーム「零」の要素について。

美少女双子や暗いながらも幻想的で神秘的な雰囲気などを醸し出そうと努力しているのは垣間見えるのだが、いかんせん弱すぎる。

切ない感じややりきれない感じなども全く表現されていない。

また、メリーさんの存在やカタカナだけで構成される主役の女子高生たちの名前などのせいか、どうにも雰囲気がぶち壊しになっているようにも感じる。

また部屋主の記憶の中では、ホラーゲーム「零」の良い点ははといえば「和風テイストのホラー」という点ゆえ、どうにもこの舞台設定やその他諸々がしっくりこなかったということもある。

(なお部屋主の「零」の記憶は「紅い蝶」がメインで、Wiiに移ってからはハードの問題でプレイできてないから、他の人達がどう感じるかは不明)

そして「零」の最大の要素といえば「カメラ」である。

「ゲーム」という枠組みの中で、いかにこれまでのホラー系ゲームと差別化を図るかということと、ホラーゲームの演出とを組み合わせた結果の見事な発想が、この「カメラでこの世のモノでないモノを写し倒す」というシステムである。

(当時は「バイオハザード」「サイレントヒル」「サイレン」など、ナイフとか銃とかバールとかで闘うが主流。今もか)

その根幹であるはずのシステムが、びっくりするレベルでおなさけ程度にしか登場しないということに泣けてくる。

(脇役が幽霊が見えるカメラを持っているが本編にはほぼ関係ない程度)

言い訳程度に「零」と「零時」をかけてあるあたり、もうなんか情けないというかなんというか妙な感情が出てきた始末…

次いでこの作品を貶めているのが大塚英志原作の「黒鷺死体宅配便」である。

上記のように「零」の要素はこれでもかというほど低いのに、「黒鷺死体宅配便」のメンバーは唐突にそして主役レベルの活躍を見せる。

というか事件を解決したのは「黒鷺死体宅配便」のメンバーであると言っても過言ではないと思うくらいだ。

「黒鷺死体宅配便」も好きなマンガゆえ、知ってる人は楽しめる程度のものであったりくらいなら問題はないのだが、これは「零」という作品を原案にしているはずなのに、それをほおっておいてコレはないだろう。

さらにこの「黒鷺死体宅配便」要素が「零」の要素(幻想的といった雰囲気)をぶち壊しているから目も当てられない。

もひとつさらに付け加えると、これは作中でも述べられているのだが、「呪いの正体」が「黒鷺死体宅配便」で以前に使ったネタであるという点。

ここまで来たらもう何が何やらわからん。

もう「黒鷺死体宅配便」というタイトルで出せばよかったと思うよ(「黒鷺死体宅配便」を知らない人が読んだらどう感じるのか逆に気になる)。

物語的にも酷いの一言。

色んなものが度を超えて唐突かつご都合主義的すぎるし、結局なんだったのかわけがわからない点も多すぎる。

文章に関しては、やたら句読点が多く短く区切られいて流れが美しくないように感じてしまったし、女の子名前はカタカナなのに他の人物は漢字で構成されているためか違和感ばかり。

副題に関してもなんか気持ち悪い。

作中にもやたらとこの言葉が出てくるのだが、女子高を舞台にほぼ女子しか登場しないだけだし、「呪い(のろい)」と「お呪い(おまじない)」を無理くり「呪い(のろい)」している風にしか感じないのが気持ち悪く感じる原因だと思う。

肝心のホラー要素も皆無。

もうどうしたらいいんだコレ。

これまでボチボチと感想を書いてきたが、これだけ悪い要素ばかりを並べて感想を書いたのは初めてかもだ。

とりあえずなんか逆に映画を見たくなってしまった。

これが狙い通りならすごすぎる。

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