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さよならドビュッシー 中山七里著

前から気になってた作品。

映画化されるみたいなのでその前に読んでみた。

第8回「このミス」大賞受賞作品。

部屋主の独断ランク:A

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

ピアニストを目指す遥、16歳。

祖父と従姉妹とともに火事に遭い、ひとりだけ生き残ったものの、全身大火傷の大怪我を負う。

それでもピアニストになることを固く誓い、コンクール優勝を目指して猛レッスンに励む。

ところが周囲で不吉な出来事が次々と起こり、やがて殺人事件まで発生する―。

読書感想

面白かったです。

ただまぁ、この作品をこのミス大賞にならしめる理由の一つであろうトリックに関しては、火事が発生した時点で可能性として考えていました。

必然的に犯人もね。

でもまぁそれがわっても気持ちいい感じの作品。

文章も読み易く楽しいのが〇。

いい雰囲気を醸し出すので、事件が起こらないでほしかったし、事件が解決してほしくなかったりと思ってしまったりで。

どこかで聞いたことのあるようなわかりやすく熱いセリフが要所要所に入っていて、それがけっこう多いのも作品にあっていて〇。

特記事項としては音の表現が素敵。

その曲自体は知らなくても(クラシックは数年前ににわかで好きだったんで多少は知ってる程度)だったけど、なんか響いてきそうな気するあたりが良かったです。

あと音楽の薀蓄も良いですね。

抜粋

「世界中の誰にでも、世の中のあらゆる困難にも打ち勝つ唯一無二の方法があるのを知っとるか

 それはな、勝つまでやめない、ちゅうことさ

 別にふざけとりゃせん

 大抵のことはな、闘い続けていれば勝機が訪れるもんだ

 倒されても倒されても、その度に立ち上がっていれば

 いつか必ず勝てる

 いや、勝てないまでも負けることは絶対にない

 負けるのはな、闘いをやめた時や

 闘いをやめたいと思う自分に負けた時や

 いや、全ての闘いは詰まるところ弱い自分との闘いと言っていい

 そやから闘うことをやめたらあかん

 立ち上がることをやめたらあかん

 それでも、もしどうしても我慢できなくなったら

 ・・・そしたら、ここに帰って来いや

 ここにはわしがおる」

じぃさんキャラ好き。このジジィは好きなタイプ。

「重要なのはその人物が何者かじゃなく、

 何を成し得たか、じゃないかな」

うん。

「可能性があればやる、

 可能性がなければやらないという問題じゃない

 一体、誰の身体だと思っている?

 一体、何万人の患者が障害を克服しようと海岸の砂を一粒ずつ集めるような努力をしていると思っている?

 それを精神論と切って捨てるのは容易いが

 最終的に病気を治すのは医療技術でも薬剤でもない

 患者自身の治ろうとする意志の力だ」

「私はそういう無茶な患者が好きでね

 何にせよ、成功する人間はどこかで無茶をするもんだ」

 平坦な道、穏便な場所に恋々とするヤツは山にも登れないし

 まして空を飛ぶことなんて絶対にできやしない

脇役だけでのこの医者がかなり好きだったりする。

「僕はこの悪足掻きってのが好きでね

 あっさり諦めたり運命を儚むよりはずっと前向きだと思っている

 カッコ悪かろうが未練がましかろうが

 そんなの勝手に言わせておけばいいよ

 泥まみれになって涙と汗で顏がぐしゃぐしゃになってもそれでも前に進もうとする意志

 ひょっとしたら長らえる生命よりも

 闘い続ける意志の方が人には大事なんじゃないだろうか」

うん。

「逃げるのは確かに楽だ

 でも、それだけだ

 楽をして得られるものは怠惰と死にゆくまでの時間しかない」

しぶい。

 

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