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なまづま 堀井拓馬著

ちょっとぶりのホラー・怪奇系の読書感想です。

第18回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作です。

表紙もなかなかいい感じですね。

なまづま (角川ホラー文庫) Book なまづま (角川ホラー文庫)

著者:堀井 拓馬
販売元:角川書店(角川グループパブリッシング)
発売日:2011/10/25
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部屋主の独断ランク:C

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

激臭を放つ粘液に覆われた醜悪な生物ヌメリヒトモドキ。

日本中に蔓延するその生物を研究している私は、それが人間の記憶や感情を習得する能力を持つことを知る。

他人とうまく関われない私にとって、世界とつながる唯一の窓口は信だ妻だった。

私は最愛の妻を蘇らせるため、ヌメリヒトモドキの密かな飼育に熱中していく。

悲劇的な結末に向かって…

感想

まずまずといった感じでしょうか。

最初に思ったは「読みにくい」です。

文章が堅いというのもあるのですが、それとは別に妙に読みにくかったです。

慣れると主人公の性格とそれなりにマッチしてくるようにも感じるのですが、最初の10ページくらいで挫折する人も多いような気がします。

内容に関しては、ホラーというよりも文学に近い気がしないでもないという。

主人公の狂気性も含めて、ある意味では純愛の分野に入ってくるような気がしないでもないのですよね。

主人公と山崎さんとの会話なんかは、実にいい感じですしね。

もし彼の言葉に偽りがないとすれば羨ましく思えるが

 しかし同時に私は、そうした前向きさを蔑んでもいた

 大きな喪失を経験しても

 それを乗り越えて生産的な人生を歩こうとする強さが

 去っていった者への裏切りに思えてしまうほどに

とか、

そう言ってにやにやする様子は見ていて痛々しかった

 浮薄の仮面は元通り彼の素顔を覆い隠していた

 その仮面は彼の魂の傷口から湧く膿を材料にして作られたものだ

 だから仮面の厚さは傷の悪さと比例している

 彼がより浮薄に見えれば見えるほど

 彼の魂は痛み、ひどく化膿している

とかね。

他にも主人公がイイジマ個体を蔑むところなんか、色々と考えさせられて好みですね。

唐突な展開とか(いきなり殺人が起こるところとか)、ラストに関してはホラーテイストですが。

とはいえ、微塵も怖くはないわけですが。

とりあえず非常に若い作家さんなので、今後に出てくるであろう別の作品も読みたいところですね。

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コメント

こんばんは

面白そうな設定ですね。
しかしシンさんが読みにくいのなら、僕なんて読めないんじゃ・・・。

投稿: nori | 2011年11月 5日 (土) 01時11分

>noriさん
こんばんは。

構図としてはよくある家族を蘇らせる系ですが、
そこにヌメリを入れて独自性をという感じでしょうか。

読みにくいといっても、
難しいから読めないというわけではなく、
単純に読みにくいという感じです。

投稿: シン@部屋主 | 2011年11月 6日 (日) 01時58分

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