« Fate/stay night 14巻 | トップページ | マリー・アントワネットの料理人 白川晶×里見桂 »

赫眼 三津田信三著

お気に入り作家の三津田さんの作品。

表紙も村田さんで実にいい感じ。

読んだのはだいぶ前だけど、記事にする前に貸してたのが返ってきたゆえ再読。

赫眼 (光文社文庫) Book 赫眼 (光文社文庫)

著者:三津田 信三
販売元:光文社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

部屋主の独断ランク:A

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

目を奪う美貌と、小学生とは思えぬ色香。

転校生の目童たかりは、謎めいた美少女だった。

学校を休んだ彼女に届け物をしに、少年が訪れた家の奥―そこにはあまりにもまがまがしい何かが横たわっていた…

(赫眼)

合わせ鏡が作り出す無限に続く映像世界。

その魔力に取り憑かれた男を襲う怪異とは!?

(合わせ鏡の地獄)

収録

・赫眼

・怪奇写真作家

・見下ろす家

・よなかのでんわ

・灰蛾男の恐怖

・後ろ小路の町家

・合わせ鏡の地獄

・死を持って貴しと為す 死相学探偵

怪談奇談四題

感想

いや~実にいいですね!

帯に「これぞ、怪奇小説の最高峰!問答無用で恐ろしい極上の作品集である」と文芸評論家の日下三蔵さんが書いてるのですが、本当にそうだと思いますね。

これまでの感想で何度も書いてる三津田さんらしさも出てますし、他の小説とも微妙に絡んでるのもファンとしては楽しいかぎりです。

ということで各作品の感想。

・赫眼

三津田さんはこういう少年が廃屋のような家にに行かざるを得なくなって、何かに追っかけられて、おばあちゃんが助け船を出す…というのが好きなのですかね。

この設定はこれまでに何度も読んだ記憶が(まぁこの流れが好きなんだけどね、特におばあちゃんが活躍するあたりが)。

ラストも他の作品でもよく似たのが何回も…(この終わり方が怖くて好きなわけだけどね)。

とはいえ、一人称ので描かれる文章や、夢の中での話は楽しくてよかったです。

怖さに関しては普通レベルかな。

・怪奇写真家

これも家の中に入って追っかけられる系。

ほんと好きですね、三津田さん。

お得意のアレもあったりですが、さすがに2本連続同じ感じはちょっと…って感じでしょうか。

追っかけてくる描写はさすがですが。

・見下ろす家

これも家に入って系。

内容も終わり方もいまいち。

・よなかのでんわ

これは怖くてよかったです。

作中で語られるホラースポットがイメージしやすくて(たしかこういう村ってよくそれ系の雑誌や番組に取り上げられる典型的な形だと思う)、ついつい自分がそういうところいった時の空気なんかを想像したりで楽しめました。

いや~こういうところに行ってみたいです。

如きシリーズの「東城雅哉」の名前が登場してたりと、ファンサービスもしっかりあったり。

・灰蛾男の恐怖

この作品集の中ではミステリよりの短編。

短いながらもしっかりとミステリしながら、ホラーの余韻を残すのが三津田さんらしいかなと。

そんなに面白いわけではないけど。

・後ろ小路の町家

三津田さん作品の中でもお気に入り作品の1つの「百蛇堂」の名前が出てくるだけにかどうかはよくわからないけど、内容がかぶってる感じが…

とはいえこのうしろから蛇のようなものが迫ってくる描写は、相も変わらず素晴らしい出来の怖さ。

堪能させていただきました。

・合わせ鏡の地獄

「江戸川乱歩」の「鏡地獄」の名前がしょっぱなに登場するけど、やっぱり意識して書いたのかな。

というのはおいておいて、合わせ鏡が恐怖の対象の1つであるゆえ、とても楽しく読めました。

合わせ鏡の描写は巧いし、アレが近寄ってくる時の怖さといったらもう…怖くて楽しくて。

・死を以て貴しと為す 死相学探偵

同著者の別シリーズの「死相学探偵 弦矢俊一郎」(他人の死相が見える探偵)がもろに登場する短編。

何気に最初の「赫眼」に登場する彼女らしき人物が登場するのが素敵。

ラストに関しては、「世にも奇妙な物語」とか他の作品で全く同じものを見たことがあるゆえつまらないといえばつまらないけど、それに死相学探偵を当てることで、それなりの作品に仕上げてあるかと。

と、途中に入ってる4編の怪談に関しては、新耳袋をイメージしてるのですかね。まぁだからなんだというわけでなく、別にあってもなくてもよかったのかなと。

今のところ部屋主の中で、ホラー小説というか怪奇幻想小説というか、この手の話を書かせたら三津田さんが一番です。

|

« Fate/stay night 14巻 | トップページ | マリー・アントワネットの料理人 白川晶×里見桂 »

コメント

こんにちは

表紙の絵は独特で怖い感じですね。
面白そうなホラー小説ですね。
シンさんのお気に入りの作家とゆうことで、たくさんの作品を紹介されてますね。
面白そうな作品が多いので、本屋さんに行ったら注目して見てみます。^^

「羆嵐」読みました。 
数年前から「三毛別羆事件」に非常に興味があったので、やっと念願かなったとゆう感じです。
元々興味があったので面白かったです。

あと、山田悠介さんの「親指さがし」を読みました。
何とゆうか、小中学生の頃なら楽しめたかなって作品でした。

投稿: nori | 2011年10月 9日 (日) 14時07分

>noriさん
こんにちは。
三津田さんの作品の表紙は村田修さんが担当することが多いのですが、
彼の絵は内容とマッチしていて非常に好きなんですよ。
如きシリーズは表紙が欲しくて文庫版も買ってる次第ですし^^

横溝正史好きでホラーが好きなら「厭魅の如き憑くもの」、
よりミステリよりがいいなら「首無の如き祟るもの」、
日本的ホラーが好きなら「百蛇堂」
(ただし先に「蛇棺葬」を読む必要有り)
グロいのが大丈夫なら「スラッシャー」、
お手軽に短編を楽しみたいならこの「赫眼」ですかね。

「羆嵐」、積んでるのが終わったら読んでみたいですね。
とりあえずおすすめの「永遠の0」を積んであります★

「親指探し」は漫画版を読みましたが、
まったくだったので読む気も起きないという(苦笑)
山田さんは小学生くらいなら楽しめる作品というのは
賛成でございますね。

投稿: シン@部屋主 | 2011年10月 9日 (日) 14時32分

「蛇棺葬」ですね。
では、まずそれから読んでみます。
と言っても僕も積んでるのがたくさんあるので、だいぶ先になりますが。

「永遠の0」買ったんですか
僕とシンさんでは読んでる数が圧倒的に違うので、シンさんが読むと「つまらんっ」てなるかもしれないので、あまりハードルを上げずにお願いしますm(._.)m

投稿: nori | 2011年10月 9日 (日) 16時20分

>noriさん
おっ、日本的ホラーがお好きですか^^

「蛇棺葬」は作家3部作の3作目に当たったりです。
あまり関連性はないのですが。

一応「忌館 ホラー作家の棲む家」「作者不詳」が
前2作にあたります。

「作者不詳」は面白いですが「忌館」はいまいちですね。

>永遠の0
感想は個人的なものですからね。
面白くなくても全然OKです^^
百田さんの作品は読んだことがないので、
そのきっかけを作ってくださったことに感謝です★

投稿: シン@部屋主 | 2011年10月 9日 (日) 17時10分

これ怖かったです(><)
特に表題の赫眼!
訳も分からず追いつめられる恐怖から、読後もしばらく逃れられませんでした。

合わせ鏡は、小さい頃から母の三面鏡で遊んでたので、意外と怖く無かったです(^^;


別の話で申し訳ないですが、「月姫」と「Another」って読んだことありますか?

投稿: 陸抗 | 2011年10月 9日 (日) 18時54分

>陸抗さん
楽しんでいただけたようで幸いです^^
やっぱりよい短編集ですよね、コレ♪
>読後もしばらく~
ホラー作家への最高の褒め言葉ですよね!

鏡に対する恐怖があるんですよね、私。
逆にないと怖くないんですね。
面白いです^^

月姫は未読、Anotherは原作小説を読んでます★

投稿: シン@部屋主 | 2011年10月 9日 (日) 20時53分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/80175/42374323

この記事へのトラックバック一覧です: 赫眼 三津田信三著:

« Fate/stay night 14巻 | トップページ | マリー・アントワネットの料理人 白川晶×里見桂 »