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ゴールデンスランバー 伊坂幸太郎

年間に部屋主の倍は小説を読んでいるであろう「ぼちぼち」の「ちきちき」さんが、2007年度に面白かった本の1位に推薦してたので購入してみました。

何気に伊坂さん初挑戦。

ゴールデンスランバー Book ゴールデンスランバー

著者:伊坂 幸太郎
販売元:新潮社
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部屋主の独断ランク:B

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

国のために自分の人生がどうなっても構わない」と本気で思っている稀な政治家と称され、自ら「理想を実現するために政治家になった」と語り、半年前に若干50歳で野党から首相にまで上り詰めた傑物「金田貞義」。

ところが、出身地である宮城県の仙台で凱旋パレードを行っている最中、金田首相は何者かのラジコン爆弾により殺害されてしまうのです。

2年前に発生した連続殺人事件のため、全国で初めて情報監視区域に指定されている仙台はいち早く道路を封鎖、監視のために各地に設置されているセキュリティポッドの情報を使い翌日には容疑者を特定しました。

容疑者の名前は「青柳雅春」

2年前にアイドルを暴漢から救ったことで一躍時の人となった過去を持つ宅配ドライバーでした。

・・・

事件から20年

関係者のほとんどが事件後になぜか次々に死んでいったために、様々な憶測が飛び交うも、真相が闇の中に消えた金田首相暗殺事件ですが、今では誰もが青柳雅春が犯人だとは思ってはいません

この物語は、首相暗殺の濡れ衣を着せられた男が、巨大な陰謀から逃げるために必死で戦った数日間の記録です・・・

部屋主の感想

なかなかに面白かったです。

まず伏線に関してですが、けっこう頻繁に張られてますが、だからどうしたという程度のもや、すぐにわかるものがほとんどってのはいただけませんでした。

また、こういうラストは正直好きではありません。ネタバレするのであまり色々と書けませんが基本的に部屋主は勧善懲悪的なのが好きです。(ホントの最後のああいう演出と伏線は好きだったりもしますが)。

でもって、どうにもご都合主義的なところが多いことは嫌な感じですし、妙に納得いきかねる部分も多いように思えます。

主人公たちの携帯電話での位置探索などへの無知さも妙にイライラしたりもしましたし。

で、妙に軽いです。

部屋主が最近ハマってる「京極夏彦」氏や、以前から好きな「瀬名秀明」氏や「三津田信三」氏の作品のような重さ(読みにくさとも云う)が感じられませんでした。

まぁ重さに関しては、この物語の中でポイントとなる「メディア批判的な要素」についての知識が、部屋主にはかなりたっぷりあるからかもですが。

と、ここまで悪口ばかり書いてきましたが、最初に書いたように面白かったわけだったりします。

最初に結論を出して、先が気になる風に読者を誘導するのは少々卑怯かとも思いますが、先が気になって気になって仕方がありませんでした

しかも非常に読みやすいので(上記の軽さがここに至ると軽妙になります)、スラスラとページが捲れていく快感が味わえます。

ちなみに部屋主はこの本を8連勤の6日目から7日目という疲れがピークに達している状態なのに徹夜して読んでしまいました。

結末に不満はあるものの、サクサクと物語が進む、見ていて飽きのこない、スリル・笑い・お涙ありで気がつくと終わってるといった類のゆるく楽しめる映画を見た後のような感じでした。

もちろんマスコミ批判や、監視社会に対する疑問といった、重い楽しみ方も可能かと思います。

軽いノスタルジックさを味わえるのも良いですしね。

この本の部屋主のグッときた台詞&格言

帰るべき故郷、って言われるとさ、思い浮かぶのは、あの時の俺たちなんだよ

なんか思わずシンミリしてしまいました。まぁタイトルからしてこういう感じ意味(黄金のまどろみ)らしいですが。

マスコミってのは、無茶はしないんだ。ノリで行動しても、ジャンプするのは安全地帯の中でさ。叩くのはいつだって、叩いても平気だ、と分ってから

マスゴミ・・・じゃなくてマスコミについてうま~く皮肉ってる一文かと思います。けっこうこういうのは好きですね。

なんか、そんな気がするんですよね。今はもうあの頃に戻れないし。昔は返る道があったのに。いつの間にかみんな、年取って

これまたしんみりしました。

名乗らない、正義の味方のお前たち。本当に雅春が犯人だと信じているのなら、賭けてみろ。金じゃねえぞ、何か自分の人生にとって大事なものを賭けろ。お前たちは今、それだけのことをやっているんだ。俺たちの人生を、勢いだけで潰す気だ。いいか、これがおまえたちの仕事だということは認める。仕事というものはそういうものだ。ただな、自分の仕事が他人の人生を台無しにするかもしれねえんだったら、覚悟はいるんだよ。バスの運転手も、ビルの設計士も、料理人もな、みんな最善の注意を払ってやってんだよ。なぜなら、他人の人生を背負ってるからだ。覚悟を持てよ

主人公の父宅にマスコミが襲来した時の親父殿の台詞です。カッコいいです。

それにしてもバスにビルに料理をピンポイントで攻撃してるのは、少し前からの偽装やらなんやらに対する風刺ですかね。こういうのはポイント高しです。

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コメント

むむ。これは惹かれる。
金田貞義の人物像がいいなぁ。
伊坂幸太郎作品はいくつか読んで
自分にはあまりしっくりこない感があったのだけど
気になる作家の1人なのは変わらずだったので
しばらくぶりの伊坂作品として本作を読んでみます。

投稿: 月下 燕 | 2008年1月 6日 (日) 11時56分

>月下燕さん
金田首相の人物像はいい感じなのですが、
彼はいきなり殺されてほとんど出てこないと同じです(^^;
私的には減点要素も多くいまいちしっくりこなかったのですが、
(特にネタバレするので書けなかったラストについては
 正直かなり不満があります)
面白くないかと問われるかと上記のように
徹夜して読んでしまったという始末でして。
この手の逃亡者ものは何気に好きな設定だしで、
「七海」ちゃんは可愛いし、
色んな意味ででどうにも評価しにくかったです。

投稿: シン@部屋主 | 2008年1月 6日 (日) 13時32分

伊坂幸太郎さんの本はたくさん読んでますが、これは出ていることすら知りませんでした(^^;

伊坂さんの小説、内容は軽いものもありますが、重いものもあったと・・・思います(うろ覚え)。
文庫化したら読んでみたいです(^^)

投稿: 陸抗 | 2008年1月 6日 (日) 16時42分

連続出勤の最中、お疲れ様でございますm(__)m
感想興味深く読ませていただきました。
やっぱり小説読みとは目のつけどころがちょっと違うというか。

…まあ軽妙さって伊坂さんの持ち味ですからねえ。

とにかく先がすごく気になる本ですよね。
晴れやかな決着の着き方ではないとは私も思いますが、仕方ないのかな、と。

それなりに楽しんでいただけたようで、良かったです。

投稿: ちきちき | 2008年1月 6日 (日) 21時50分

>陸抗さん
前から読みたいと思っていたのですが、
今まで機会がなかった伊坂さんです^^
面白かったけど微妙といえば微妙という、
複雑な評価となりましたが、
なかなかに楽しめることは間違いないと思います☆

投稿: シン@部屋主 | 2008年1月 7日 (月) 03時14分

>ちきちきさん
楽しめたことは楽しめたのですが、
やはりこのラストは納得いきませんでした。
これでだいぶ減点されています。
結局どないやねんとつっこみいれてましたし(>_<)
とにかく先が気になる話でございました。
今度は「悪人」に挑戦したいと思います。

投稿: シン@部屋主 | 2008年1月 7日 (月) 03時19分

やっぱりラストですか…
むむ。
「悪人」は社会派作品ですが、だ、だいじょうぶかな…どきどき。
こちらのほうがシンさん向きな気はしなくもないですけど…
衝撃的な作品!だったので、やっぱりぜひ。

投稿: ちきちき | 2008年1月 7日 (月) 23時25分

>ちきちきさん
やはりラストです。
頑張った人は報われてほしいのですよ(>_<)
これも社会派的な要素はあったのですが、
いかんせん得意分野だったものでして。
悪人は感想を読んだ時からそういう印象がありましたので
期待しております(*´∀`)

投稿: シン@部屋主 | 2008年1月 8日 (火) 20時13分

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