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スイート・リトル・ベイビー

怖い小説で検索してたときにヒットしたので購入してみました。

Book スイート・リトル・ベイビー (角川ホラー文庫)

著者:牧野 修
販売元:角川書店
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部屋主の独断ランク:B

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

かつて育児ノイローゼになりかけていたところを保健婦に救われて以来10年、「丸山 秋生(あきみ)」はボランティアで児童虐待の電話相談をしています。

未だに我が子を虐待してしまったという過去を引きずり、「人はなぜ子どもを虐待しなくてはならないのか」という疑問を胸に抱えながらも仕事に励む彼女のもとに、かつて相談に乗っていた「斉藤則子」から電話がかかってきます。

則子の相談は、夫が別人のように変わってしまい、新たにアパートを借りて何かよからぬことをしているというものでした。

則子が精神的に追い込まれ虐待を再発してしまわないように一緒にそのアパートを見に行った秋生はそこで「アレ」に出会うのです・・・

部屋主の感想

面白かったです。まさかこんな展開になるとは読み始めたころには思ってもみませんでした。こういう展開は大好物です。

「アレ」と虐待者、「アレ」と人間の生物的な進化や歴史など、この発想は面白かったです。なかなかに怖い発想なのですし(ただ、あとがきで著者自身が蛇足おしてちゃんとフォローしてますが。部屋主個人としては、タブーとなっており実験もデータないゆえ、必ずしもそうとは言えないかも思うところはありますが)。

で、恐怖度ですが、特に怖いということはなかったですね。一部の虐待描写にイライラしたくらいです(虐待度が低いということではなく、虐待というものに対しての嫌悪ですね)。

ただ、そう感じることが「アレ」の思惑通りで、「アレ」の繁殖を増やしていると考え、さらに現代の子どもを虐待死させる親が増えてること等を考えると、「アレ」が実際に繁殖してきたゆえの出来事か・・・とか色々と想像できて怖かったり面白かったりです。

でもって、秋生の「罪の意識」や「罰の意識」に関する描写もなかなかによくて(とういうか部屋主が同じタイプの人間なので妙に共感できた)、その辺りもなかなかにこの作品が気に入った理由ですね。

ただ、そうなるとラストはちょいと納得いかない感じがしないでもなかったり。どうにもあのラストは罪の意識からの逃避に他ならないと思うからです。

逃げたい気持ちは痛いほど理解できますが、彼女の性格からして(自分と重ねているからと思うけれど)、あのラストにはしてほしくなかったという気持ちは強いです。

あと、とある登場人物の葬式が途中にあるのですが、わずが2Pばかりの割りに妙にリアルで切なくなりました。

この本の部屋主がグッときた台詞

自分にできることをしなかったことで後悔するのは、怖いんです」by秋生

この本から部屋主が選ぶ格言

ほとんどの幼児虐待は、虐待者も被虐待者も哀れで惨めだ

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コメント

 こんばんは。
 この本、なかかな面白そうですね。子供を育てたことがないから安心して読めるのかも知れませんが、まずは読んでみたいと思います。

投稿: 樽井 | 2007年8月30日 (木) 23時07分

>樽井さん
こんばんは。
これはなかなかに面白かったですよ。
私も子どもを育てたことはないですが、
逆に「アレ」に出会ったら自分たちはどう行動するかを
考えながら読むとなかなかに楽しいと思います。

投稿: シン@部屋主 | 2007年8月31日 (金) 05時18分

子供を持つ身としては気になる話ですね。
あんまり怖くないみたいなので、探してみようかな?
最近は虐待も増えたけど、虐待と思われそうで
上手く叱れない親も増えたと実感(私も下手ですが)。
みんなイライラがたまってるんだなぁと思います。

投稿: あくびネコ | 2007年8月31日 (金) 11時38分

こんにちは!
とってもとっても、「アレ」が気になります。
うーーん、なんだろ??( ̄へ ̄)?
食べ物ではないですよね・・・?
ホラーでないのなら読んでみようかな~(*^^*)

投稿: caren | 2007年8月31日 (金) 12時09分

おー、なつかしいな。
角川ホラー文庫をあれこれ
つまみぐいしてた時に読みました。
もう10年くらい前になるのかな。
幻想の不気味さと
リアルな暴力との両方で
いやぁな感触のお話でインパクトがあったので
よく覚えています。
自分的には人にはすすめられない感じです (><)

投稿: 月下 燕 | 2007年9月 2日 (日) 02時23分

>あくびネコさん
個人的にはなかなかに面白かったのでオススメできます。
ただ恐怖度に関しては私はどうも鈍いらしいので、
それなりに覚悟して読んだ方が良いかと思います。
にしても最近虐待が増えましたよね(表面化かな)。
実にやれやれです。

投稿: シン@部屋主 | 2007年9月 2日 (日) 16時48分

>carenさん
「アレ」は「アレ」ですよ^^
きっとcarenさんも見たこともある「アレ」と同じ形をした
「アレ」でございますですよ。

投稿: シン@部屋主 | 2007年9月 2日 (日) 16時49分

>月下燕さん
おぉ、読了してるとはさすがです。
そのいやぁな感じはホラー小説としては
褒め言葉になるんじゃないでしょうか。
ゆえにオススメできると^^

投稿: シン@部屋主 | 2007年9月 2日 (日) 16時52分

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