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孤虫症

聞いてあげるよ君の話を」の「きりり」さんの「最初から、とにかく不快極まりない!エロいし、グロいし大変気持ち悪い」と「なかなかに優れたミステリー」という評価を読んで購入してみました。

孤虫症 Book 孤虫症

著者:真梨 幸子
販売元:講談社
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部屋主の独断ランク:B

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

働きすぎだけど優しい旦那と、中学受験を控えてヒステリックにはなっているけれど有名進学塾に通ってしっかり勉強している娘、そしてその地域では最も素晴らしいマンションに住み、本来ならなんの不自由もないはずの「私」。

しかし、私は常にやりきれなくイライラとしており、以前に妹「奈未」の住んでいたアパートを借り受け、3人の男と習慣的に情事を繰り返していました

ある日、そのアパートに3人の男のうちの1人の母親が錯乱状態で乗り込んできます。私に会った直後、全身に蟲が蠢く異様なコブができて息子が死亡したというのです。なんとかその場を逃げ出した私ですが、その後、私の体も蟲が這いずり回りはじめます

数日後、蟲の妄想にとり憑かれ自らを右腕を切り落として失踪した姉を、妹である奈未は追い始めるのですが、彼女の行く手はには、同じような奇妙な遺体が続々と・・・

部屋主の感想

まったく怖くもなく、たいして気持ち悪くもなく、普通にミステリとして面白かったです。感情移入がある意味で得意は部屋主が感情移入できないほどろくでもない登場人物たちの言動にはイライラしましたが。

さて、怖さと気持ち悪さですが、きりりさんをはじめ、アマゾンの評価も怖いや気持ち悪いってのがいっぱいありましたが、何がそんなに気持ち悪かったんでしょうか、正直部屋主にはわからんかったです。

もっとこう自分の体の中を蟲がウゾウゾと這い回ったり、それによって、もっとこう宿主である人物が苦悩しのた打ち回り、感染を怖れるあまり疑心暗鬼になった登場人物たちの厭らしい心の内が・・・ってなのを勝手に期待してたのですが、そんな感じではございませんでした。多少ウゾウゾ感があるくらいです。

エロさに関しては、確かに小説にしてはエロいかと思います。これをどう評価するかでその人の性の乱れ具合がわかるかもです。ちなみに部屋主はかなりイラっとしました。ここはまだそれなりに正常なモラルがあるみたいです。たぶん。

次はミステリーとしてですが、ミステリーとしてはけっこう面白かったです。あれだけ本を読んでるきりりさんが良質というだけはあったかと思います。ちなみに部屋主の好きなドンデン返し系だと思います。

伏線自体はわかりやすいのですが、サクサク進むストーリーと(面白くなるのは中盤以降だけど、なぜか読ませられる)、ここまでくると逆に気持ち良くなるくらいのろくでもない登場人物たちの行動によって、それらがどうでもよくなるという感じです。

ずっとひっかかってはいたんですが終盤になるまで恥ずかしながら気づきませんでした。種明かし前に気づけたとはいえ己の洞察力のなさにちょっと凹みました。他にもドンデン返しとはあまり関係ないですが色んな伏線があってなかなか楽しいです。

それにしても、この手のバイオホラーはラストがろくでもない感じになってしまうようイメージがなぜか部屋主にはあるのですが、これはなかなか良い終わり方だったと思います。ムカつく登場人物ばかりなのに、なぜか読後はすっきりなります

気持ち悪いのやエロいのが大丈夫な方は読んでみる価値はそれなりにあるかと思います。

あと、この本で特徴的なのが装丁ですね。部屋主は思わず「( ̄ー ̄)ニヤリ」となりました。こればっかりは自分の目で(手で)確かめてくださいませ。本の内容とマッチした良い装丁だと思います。こういうちょっとした気配りは良いですね。

なお第32回メフィスト賞受賞作だそうです。

この本から部屋主が選ぶ格言

自分が犯したことは、永遠に自分の罪なんだよ?」by-

だと部屋主も思います。それを他人に転嫁するからさらなる罪が重なり、被害者も出るのでしょう。ゆえに人は行動する際にしっかり考え責任を持って行動しなければならないのだと思います。

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コメント

シンさん ご紹介どうもありがとうございます!
気持ち悪くなかったですか? 私は読みながら自分の体に虫がいる気がしましたよ たぶんホラーなしかけに目がいってミステリに気づかないので、あっさり後半騙されるんですね 騙しの点では意外と正統派と思います こちら際物のメフィスト賞受賞作です メフィスト賞は他にもかなり気持ち悪いのもあるので 他のも読んでみて下さい

投稿: きりり | 2007年4月23日 (月) 22時40分

ミステリーとして面白いという事なので
読んでみたい気はあるのですが、
虫が嫌いな私にはちょこっとのウゾウゾでも
ダメかもしれませんね(^^;
買う気にはなれないので図書館にあったら
読んでみます。

投稿: あくびネコ | 2007年4月24日 (火) 11時29分

こんにちは☆
こ、怖そうです・・・
全身に蟲が這いずり回るなんて・・・
=( ̄□ ̄;)⇒
それにしても、装丁がとっても気になります。

投稿: caren | 2007年4月24日 (火) 12時00分

ここ何年かあまりミステリーは読まないです。
どうも感情移入が激しいです。
こういうのはだめですね。
一番怖いのは自分の中に巣食う鬼かな。
これをなだめるのが大変。。。

投稿: 香奈 | 2007年4月24日 (火) 13時21分

ミステリーとしては面白そうですが、ろくでもない登場人物と、蟲が嫌です・・・。
悪夢を見そうですね(><)

投稿: 陸抗 | 2007年4月24日 (火) 14時33分

>きりりさん
私にはさほどでございました。
個人的には以前にこのブログで紹介した「虫送り」の方が
蟲の気持ち悪さや凶悪さが表現されてる気がします。
ただ、この作品はミステリとしていい作品なので
かなり楽しめたと思います^^
紹介してくれてありがとですm(__)m

投稿: シン@部屋主 | 2007年4月28日 (土) 00時09分

>あくびネコさん
そういう蟲嫌いな人にこそ読んで欲しい
良質ミステリだと思います^^
エロいですが(;´д`)

投稿: シン@部屋主 | 2007年4月28日 (土) 00時11分

>carenさん
私は怖くなかったですが
私の怖くないは全くあてにならないそうなので(;´д`)
とりあえず手にとってみておくれでございますm(__)m

投稿: シン@部屋主 | 2007年4月28日 (土) 00時12分

>香奈さん
確かに自分の中の鬼には手を焼きますよね。
私もでかいのが棲んでるので大変です(>_<)

投稿: シン@部屋主 | 2007年4月28日 (土) 00時14分

>陸抗さん
気持ち悪いのもこの本の魅力ですよ^^
和田さんの作品とかわらないし
ミステリとしてはこっちのが上ですので
是非ともお試しあれです☆

投稿: シン@部屋主 | 2007年4月28日 (土) 00時15分

えげつないけど面白い本だなと思いました。
これは、1章が2章で出てくる麻美が書いたという本の内容なんだろうなと思いました。
そうでないと、なんとなく辻褄が合わない。。

投稿: ちょる | 2014年7月12日 (土) 22時55分

>ちょるさん
コメントありがとうございます。
胸糞悪くなる話ですが同時に面白い作品でしたね。
もう内容に関してはほとんど記憶にないので誰がとなるとなんとも言えないですが(苦笑)

投稿: シン@部屋主 | 2014年7月27日 (日) 03時54分

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