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鬼婆

毎度ながらの人類学者の日下部さんシリーズの中の一作です。

鬼婆 Book 鬼婆

著者:和田 はつ子
販売元:角川春樹事務所
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部屋主の独断ランク:D

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

食が専門の文化人類学者の「日下部遼」は、勤務先の栄陽女子大の卒業生で「食べることのできる絹」の事業を手がけていて、58歳にして30歳そこそこに見えるという異常な若さを誇る「桜庭京子」から研究の助けを求められます。

日下部の専門である食という観点からの助言と、息子「雅彦」が開発した「若返り効果のある絹」の特許を巡って生じた周囲の人間と軋轢の緩和がその目的ということでした。

腑に落ちないながらも、「人食い鬼女伝説」の残る福島の「養蚕」で栄えた旧家・桜庭家を訪問した日下部は、かつて雅彦が双子の妹である「優美子」の首を絞めるという事件を耳します。

雅彦は事件当時の記憶は一切なく、事件後は蚕の研究に没頭していました。また、優美子の方は事件以来「自閉症」とよく似た何かしらの精神疾患を患うようになっていました。

そんな中、桜庭家に敵対する「矢島」家の行方不明だった5歳の少女「美貴」が、肛門一帯を刃物でこそぎ取られ、無数の蝿の蛹に覆われた状態で発見されるのです。日下部はこれを変質者の犯行として決めつけるのではなく、人肉の薬餌効果を得るための殺人ではないかと主張し・・・

部屋主の感想

かなり微妙といった感じでしょうか。多少ミステリ色はありますが、完全にオカルティックな内容ですね。で、ホラーミステリということですが、怖くはありません。一般的にみて得意のエグい表現が少々ある程度です。とはいえこのエグさも最近は飽き気味です。慣れてきたともいいますがね。

部屋主は蟲系のものにグロさを感じるの人間なので、「蚕」がテーマってところで期待してたのですが、かなり期待外れでした。少女が蝿の蛹にたかられてるところの描写が少々グロいといった程度です。「食人」というテーマもあるのにそれはウンチクだけに留まり、その描写はないですしね。

物語としても盛り上がりに欠けるような気がしますしテンポが妙に悪いです。最初の事件が起こるまで、シルクや蚕や鬼婆伝説のウンチクばかりですし(約260Pの作品で事件発生が110Pくらいから。まぁ部屋主はウンチク好きなのでいいのですがね)、この後妙に中だるみして、200Pを越えたあたりからテンポがよくなり、最終的には尻すぼみとなります(ミステリ好きな方は特にそう感じるかと)。

毎度作品中に盛り込まれていた自然や環境に対する畏敬の念を忘れるべからず的な、部屋主が気に入ってる点も今回は非常に薄いのもマイナスポイントですね。

とはいえ、毎度ながらの「養蚕や蚕信仰の歴史」や「安達ヶ原の鬼婆伝説」、「食人の薬餌効果やその歴史」や「シルクの食品的価値」といった、微妙に知ってることから全く知らない知識を得ることができるのは楽しかったです。物語的には微妙でも、これが楽しみで和田さんの本を読んでるというところが部屋主にはあったりしますから。

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コメント

なんだか怖そうだ~でも読んでみたいなって思いましたね~(^^)最近雑誌ばかりで(いろいろお仕事で必要だったりするので)本をいっさい読んでませんね(><)たまには活字見ないとな~

投稿: oshiki | 2006年11月 3日 (金) 23時27分

>oshikiさん
一応はホラーという分類ですが全く怖くはないかと。
多少グロいのが和田さんの本の特徴なのですが
最近はそれもだいぶショボショボです(^^;
活字にふれてないなら、サイドバーのオススメ本やオススメ小説あたりをどうぞ読んでみてください^^

投稿: シン@部屋主 | 2006年11月 3日 (金) 23時33分

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