« 松屋 とろろワサビ豚めし | トップページ | カレー納豆 »

外交敗北

最近ホラー小説の紹介ばっかりでちょいと病んでる人に思われてるかもしれませんので、ちゃんとまともな本も読んでるということをアピールしておきます。13日の金曜日だからあえて。

外交敗北――日朝首脳会談の真実 Book 外交敗北――日朝首脳会談の真実

著者:重村 智計
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

部屋主の独断ランク:A

内容紹介のようなもの

1章「米国は日朝首脳会談に反対であった」では、日朝首脳会談で日米同盟が崩壊するかも知れなかったということ、日本の繁栄と安全は日米同盟の上に成立していること、北朝鮮特有の「おまけ」を要求する外交手法、一部の日本人外交官の傲慢さ日本の外交記事と記者の問題点、北朝鮮の「振り子外交」について、日本の記録文書作成の問題点、といったことについて書かれています。

2章「外交放棄のミスターXとの交渉」では、金正日と会談するには1億円以上の金がかかること、国会対策的外交の問題点外交的には「民間人」にすぎず情報と教養の欠如した国会議員の存在が外交敗北の最大の原因であること、日朝首脳会談後に北朝鮮が外交敗北したこと、拉致問題解決を遅らせた最大の要因、といったことについて書かれています。

3章「日朝首脳会談の真実」では、日本のメディアの問題点、日本の外交が正常に機能したために5人の拉致被害者が日本に留まれたこと、日本の北朝鮮に対する「お願い」「ご機嫌取り」外交の問題点、再訪朝では北朝鮮にしてやられたこと、といったことについて書かれています。

4章「平壌とワシントンからの証言」では、ミスターXについて、北朝鮮の外交戦略について、アメリカの対応戦略について、ブッシュ政権にとって「六ヶ国協議」は国内の非難をかわし中国に責任を押し付けるための「駆け引き」手段にすぎないということ、といったことについて書かれています。

5章「外交敗北」では、ウェーバーのいう政治家の「心情倫理」と「責任倫理」について、小泉の靖国参拝は日米同盟とは無関係だからできたこと、日米同盟の危機を短期的に救ったのが皮肉にも北朝鮮だったこと、「共通の敵」と「共通の価値観」の重要性、外交とは「理解可能性」を高める作業であるということ、外交問題を論議する場が日本にはないという問題点、といったことについて書かれています。

終章「日米同盟の再建」では、日米同盟がなぜ重要かということ、なぜ日本が外交敗北を続けたか今後どうすればよいか、といったことについて書かれています。

部屋主の感想

重村さんが見てきたように書いてあり、どこまでが真実であるかは不明ですが、実に面白かったです。まぁ、取材のソースを明かせないのはこういう本であるうえ仕方ないことだと思うので、多少胡散臭いのは仕方ないでしょう。

それにしても、小泉サプライズの裏で日本がどのような行動をして、どのような結果を招いたか(ほぼ無策に近いのですが)、それに対し北朝鮮やアメリカがどのような対応をし、その結果どういう事態になったかが書かれている1冊ですね。知っていることもありましたが、かなり知らないことが多く勉強になりました

特に、著者の専門である北朝鮮に関する記述は全く知らないことばかりだったので興味深く読めました。とはいえ、この北朝鮮に関する記述が一番あやしいといえばあやしいのですがね。他の何かと比較すればいいと思うのですが、比較対象の知識やらが部屋主には恥ずかしながらないものでして。

日本が今後どのように対応していけばいいかの著者の意見がしっかり書かれているのはポイント高いですね。部屋主としましては妥当な案だと思います。中にはアメリカ寄りじゃね?・・・と思う部分もあるのですが、これも現在の日本の能力を考えると仕方ないかと思います。

一番面白かったのは、日本の政治家もとい「政治屋」や「官僚」がいかに無能だったかが書かれているところでしょうか。実名に書かれている人もいますので気になったかたはチェックしてくださいね。ここも著者の書いてあることは至極まともです。こういう無知で自分のことしか考えない政治屋や能力のない官僚は、日本の未来のためにも死んでほしいものです。

上の「政治屋&官僚」批判と同じように全体的に渡って書かれているのが「メディア」にたいする批判です。おもにマスコミでの識者の発言記者の能力の低さについてですが、これまた極めて的確な批判でしたね。マスコミ批判に関しては「ご臨終メディア」あたりが入門にオススメです。

今も拉致問題は解決してませんし、核実験をするかもいった風に、北朝鮮に関する外交問題は山積みです。事態の収拾は非常に困難かもしれませんが、国民1人1人がきちんと考えて行動すれば、少しは問題解決に近づくのではないでしょうか。この本は、そのための考えるきっかけをくれるいい本だと部屋主は思います。

人気blogランキングへ←ポチっと応援お願いしますm(__)m

にほんブログ村 本ブログへ←こちらもポチっと応援お願いしますm(_ _)m

日本の外交戦略や、日本の将来が不安な人はポチっと。

|

« 松屋 とろろワサビ豚めし | トップページ | カレー納豆 »

コメント

ご無沙汰してます(^^;

以前、重村氏の著作を読んだ時、あまり面白いことが書いてなかったので、それ以降彼の著作からは遠ざかっていましたが、レビューを見ていると、なかなか面白そうですね♪日米関係などについても、従来の理解とは異なっているようですし☆シンさんがレビューで指摘された要素を、重村氏が如何に論理的に論証されているか…気になります(笑)

最近は再考しているのですが、少し前までの北朝鮮の外交は、日本のそれよりもかなり上手だったと考えています。詳しく実例を挙げろと言われるとなかなかに難しいのですが、何年も前から「北朝鮮はまもなく崩壊する」と言われながらも、現在に至るまで存在している点がそれを暗に示しているのではないかと。

時間が出来れば是非読んでみたい一冊です。レビューご苦労様でした。
ではではノシ

投稿: シタン先生 | 2006年10月14日 (土) 00時50分

>>シタン先生さん
このあたりの分野は得意分野ではないということで私が北朝鮮外交に関してはマスコミで流れてること程度の知識しかなかったのが評価の高さにつながってる部分はたぶんにあるかと思います。
メディア論に関しても目新しいことはありませんでしたが、書いてあることはいたってまともでしたのでここも評価は高めです。
>北朝鮮はまもなく崩壊する
重村さんは、この言説には昔から反対派だったようなことが書いてあったような気がします。たぶんですが(^^;

投稿: シン@部屋主 | 2006年10月14日 (土) 02時55分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 外交敗北:

« 松屋 とろろワサビ豚めし | トップページ | カレー納豆 »