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狼神

先日読んだ「虫送り」が面白かったのと、同じ主人公の作品ということで購入してみました。

狼神 Book 狼神

著者:和田 はつ子
販売元:角川春樹事務所
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部屋主の独断ランク:B

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

アイヌのシャーマンの血を引く人類学者「日下部遼」は、埼玉の山間部にある私立高校の養護教諭「望月麻子」から、「学校の裏から発掘された狼らしき動物の骨と、女神像の鑑定する」という「保健室登校生徒のイベント」のために招かれることになります。

イベントの参加メンバーである6人の生徒と顔合わせをし、校内を案内されていた日下部は、食堂で50㎏を超える生肉が紛失した事件と遭遇します。とはいえ、この時点ではただの窃盗事件なので、メンバーは保健室でイベントの打ち合わせを開始します。

その途中、いつもは中の悪い3人の教師が、大きなマスクをつけ大量の水を飲みながら、「異常なスピードで感染し、潜伏期間なしで発病し、高熱と過度の脱水症状を引き起こす原因不明の感染症が発生したため、この学校を封鎖、隔離した」ことなどを伝えにきたのです。

この説明を不審に思いつつも、事態打開のために開かれている職員会議に望月も参加することになります。1人で大丈夫かと思ったメンバーは、こっそりその後をつけていきます。

そこで彼らが見たものは、3人の教師に取り押さえられ、マスクの下から出てきた白い息によって抵抗する力を奪われた望月の姿だったのです。

そして、何かによって一気に支配された学校を舞台に、なぜか感染から逃れたメンバーたちに、次々と感染者が襲い掛かってくるのです・・・

部屋主の感想

いやぁ、この作品もなかなかに面白いですね。閉鎖された空間で周りが次々と敵になり、味方も信用できなくなり、逃げながらも反撃を考えて・・・っていう、こんな設定大好きなのですよ。

こういう物語は、もし自分がこんな環境に置かれてたらって考えながらいつも読んでいます(基本的にはどんな小説もそうしますが、こういう好きな設定だと気分が乗るのです)。で、それが楽しくて楽しくてたまらないのです。

前の「虫送り」同様、多少強引な終わり方がするものの、この手の話はそういう感じ以外の終わり方はちょっと無理っぽいので許容範囲です。ご都合主義的な生徒の設定や、感染者と戦うための武器の設定、わかりやすすぎるボスとかはけっこうゲンナリしますがね。

なんて考えながら上のアマゾンのリンクを貼る時についでにレビューを見ると、評価の☆は1つで、「パラサイト」の文字が・・・

そうだ、どこかで聞いた事あるような設定や物語だと思ったら、驚くほど映画「パラサイト」と同じなのです。意識して映画との共通点を考えると(映画のパラサイトも大好きな作品で何度も見てたりします)びっくりするほどそっくりです。「パクリ」と言われても仕方ないほどに。というかこりゃパクリです。

とはいえ、今回も色々な民俗学の知識が散りばめられていてとても勉強になるあたりは評価できますね。でもって、これまた「虫送り」同様「自然との共存共栄」や「コンプレックスとそれに正面から向き合う」といったメッセージ(もちろん部屋主が勝手に受け取っただけかもしてませんが)も部屋主にとってはポイント高しです。

あと、肝心の恐怖度ですが、本裏にもあるように「ホラーサスペンス」なので全く怖くはないです。

でも、プロローグとクライマックスに出てくるとある場面はけっこうキテます。映像化すると発禁くらう可能性もあるくらいのレベルです。ですので最初だけでも立ち読みしてみてくださいね。

まだ和田さんの著作を読むのは今回で2作目ですが、最初に一番ショッキングなシーンをもってきて読者を引き込むというタイプの人なのかな?まぁ、また別の作品をチェックですね。日下部先生はシリーズものが他にもいっぱいあるようなので。

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コメント

狼といえば、平井和正氏のウルフガイシリーズが好きです。
狼の紋章は映画化され、故松田優作のデビュー作でもあります。
映画は見ていないのですが、原作は手元にあります。

タイトルを拝見して、ちょっとぴくぴくしたのですが、どうも狼が悪者として使われているようで、なんか哀しいです。

シートン動物記の「狼王ロボ」も大好きでした。

投稿: たろす☆日曜日にはおべんと持って | 2006年9月22日 (金) 20時58分

>>たろすさん
相変わらずのマニアックさですねぇ。
さすがです^^
>狼が悪者
その辺の、もともと神として信仰の対象にあった狼が、
いかなる理由で悪者となったのか、
そして駆逐されていったのかなどが
歴史的・民俗学的な解釈つきで
物語とうまい具合に絡められています。
決して狼は悪者ではないのでご安心を☆
興味が出たなら是非ともお試しあれです。

投稿: シン@部屋主 | 2006年9月22日 (金) 22時37分

読むの速いですね。
それに記憶力が抜群で、素晴らしい。
いろいろと造詣も深い。
ちょっとネタバレは仕方ないかも。

この馬力には、感動です。

投稿: hashime | 2006年9月22日 (金) 23時17分

>>hashimeさん
半ヒキコモリですからこれくらいというか
もっと早いペースで読めなきゃダメなんですけどね><
>記憶力抜群・造詣も深い
褒めても何もでないですよ~(^^;
まだまだ私なんてですよ。
特に本を読んでいるとそう感じます。
ということでもっと頑張りたいと思います!

投稿: シン@部屋主 | 2006年9月23日 (土) 00時07分

先ほど記事をアップしました。
今回はシン@偽哲学者さん とは逆の感想になってしまいました(><)
昔読んだ綾辻行人さんの「殺人鬼」がものすごく怖かったからか、あまり怖くなかったからかもしれません・・・。
その中で、狼=気高い・誇り高い生き物だと思っている私にとっては、狼信仰の話や生き様を垣間見れるのは嬉しかったです。

投稿: 陸抗 | 2007年2月20日 (火) 11時22分

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