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GOTH 夜の章

知人に借りた4冊の本の3冊目です。

GOTH 夜の章 Book GOTH 夜の章

著者:乙一
販売元:角川書店
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部屋主の独断ランク:B

多少ネタバレ注意です。

あらすじらしきもの

殺人現場や何かしらの事件見て廻る、それらについて調べるのが趣味の高校生「僕」と、同じく人間の闇の部分を覗くのが趣味の全身黒尽くめで無口で無愛想な美人女子高生「森野夜」、そして、様々な理由で人を殺す人間たちの織り成す物語が複数集まった短編集です。

1章「暗黒系」は、ある日、森野が行きつけの喫茶店で手帳を拾うところから物語がはじまります。その手帳には、世間を震撼させているバラバラ殺人についての詳細が書かれていました。しかもそこは、まだ見つかっていない被害者の情報も書かれており、僕と森野は、この手帳が本物かどうかを確かめに、手帳に書かれている死体遺棄現場を見物に行くのです。そして数日後、「たすけて」というメールを残して、森野は行方不明となるのです・・・

2章「犬」は、「私」が動物を虐殺している場面から物語ははじまります。「ユミ」が何のために私に小動物を殺させるかの理由がわかりませんが、私は悩みながらもユミの命令通りに動物を殺し続けます。決まった曜日に近所のペットが消えることに興味を持った僕は密かにその事件を調べはじめ・・・

3章「記憶」は、「私の心は暗黒なの」という森野についての僕の回想からはじまります。彼女から「夕」という自殺した双子の妹がいたいうことを聞いた僕は、その自殺現場を見学に森野の田舎を訪れます。自殺ごっごをして人を驚かせるのが趣味だったいう森野姉妹、自殺現場で僕が気づいた不審なところ、首に何かを巻きつけて絞殺死体の真似をすると眠れるという森野、これらの点を線として結ぶものとは・・・

部屋主の感想

「本格ミステリ大賞」を取ってるだけあって、それぞれ短い話ながらもなかなかに洒落た展開をみせます。さらに、部屋主も人の暗黒面に色々な意味で興味のある人間なので主人公である僕や森野にとても共感できましたし。

ということで1章、導入部ですしまずまずといった感じでしょうか。2章、伏線が読めたのでちょっとゲンナリです。でも嫌いじゃないです。3章、この中では1番ミステリといった感じでしょうか。でも、予想通りの展開でした。

ちなみ部屋主の推理力は、有名漫画「金田一少年の事件簿」のトリックをそこそこ悩んだ末に解けるレベルです。事件によってはたまに読みながら解けることもあります。その程度です。

探偵キャラではなく、殺人者にむしろ共感して、人を殺す場面が見たいからとかいう理由で犯人を追う僕のキャラが気に入りました。感情の起伏が少ないのですが、表面上は差し障りなく普通の人達とも関われるあたり、自分と何か通じるものもあると思います。

殺人の描写などは、個人的には有名有害図書「バトル・ロワイアル」などよりも繊細でリアル感があるので、人によっては気持ち悪いかもしれないですね。でも、「ライトノベル」に著者がこだわっているので、全体的に軽い感じがしているので、そういうのが嫌いな人でもなかなかに楽しめると思います。

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コメント

シンさん こんにちは
猟奇的な事件なのに、この二人の微妙な落ち着きとか目線とかで不思議な世界が出来てて面白かったです

投稿: きりり | 2006年8月23日 (水) 13時22分

>きりりさん
そうなんですよね^^
あの2人の冷静な視点がこの作品の魅力ですよね^^
私も死体を目にした時はああいう風に冷静に行動…
ってよく考えたらしてましたわ(^^;

投稿: シン@部屋主 | 2006年8月23日 (水) 21時05分

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» 乙一「GOTH」 [聞いてあげるよ君の話を]
その手帳には巷を賑わしている猟奇殺人のコトが書かれていた 手帳を拾った森野と僕は、まだ発見されていない3番目の被害者の死体を探しにいく いや彼等は探しに行くのではなく死体を見学に行くんだ 森野 夜と僕 このちょっと(かなり)変わった嗜好を持つ二人が綴る六....... [続きを読む]

受信: 2006年8月23日 (水) 13時27分

» 『GOTH 夜の章』乙一 [ほんだらけ]
GOTH 夜の章 乙一 2005年 角川文庫 P.184 ★★★★★ 犯行を警察に知らせるつもりはなかった。犯人に自分の存在を覚られることも避けたかった。僕は事件に関わりあいになってはいけない。それはルールのように心の中で決めていた。第三者の立場で、ただそっと眺めているだけだ。 異常な事件や、それを実行した者に惹きつけられ、その向こう側にある人間の心の、深く暗い底無しの穴を見つめるのが好きだという「僕」と、趣味が一致することから、時々言葉を交わすようになったクラスメイトの「森野」。 ... [続きを読む]

受信: 2006年11月 3日 (金) 02時20分

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